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染付扇文皿


染付扇文皿
(2009年9月9日更新)

染付扇文皿

(そめつけおおぎもんざら)

1670年代


新天町662番地13
伊万里・鍋島ギャラリー(伊万里駅西ビル2F)

染付扇文皿1染付扇文皿2

 この作品は、口径31.5センチ、高さ6.0センチ、底径17.0センチです。皿の内側に、開いた扇の文様を三方に配し、余白を唐花文様で埋め尽くしています。この扇の文様は、純和風の文様です。このことは、中国や朝鮮半島などの影響を強く受けていた日本の磁器の文様において、ようやく和様の美意識が確立したことを意味しています。この作品は呉須による描線が豊かで伸びやかで、濃みもきちんと枠の中におさまり、ボカシが使われるなど手が込んでいます。呉須の発色は明るく、一般に藍柿と呼ばれる作品であり、染付の技法が最も発達した延宝期の特徴をよくあらわした優品です。