(2009年9月9日更新)
染付唐獅子牡丹文壺 二客
１７１０～１７４０年代
新天町662番地13
伊万里・鍋島ギャラリー（伊万里駅西ビル２Ｆ）
この作品は、口径１４．７センチ、高さ４７．２センチ、底径１２．０センチです。全体を八面に面取りした沈香壺です。宝珠形の鈕がついた蓋と肩部の四つの窓の中には、菊唐草文と鳳凰文を交互に配しています。窓の間は唐花唐草文で埋め尽くしている。蓋の鍔部と頸部には唐花文と柘榴唐草文を交互に配しており、胴部に描かれた、じゃれあう二匹の唐獅子がユーモラスです。また、牡丹や鳳凰・松・竹を描き、如意頭文からつづく捻文が画面を区画しています。呉須の濃淡を活かした描法が駆使されており、染付の作品ながら、大変豪華です。底部にはハート繋ぎ文がめぐります。二客あることから、一対でヨーロッパの王侯貴族の館のポーセリンキャビネットの両脇を飾ったと思われます。