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大河内家文書


大河内家文書
(2008年6月10日更新)
市指定重要文化財 古文書
大河内家文書
(おおかわちけ もんじょ)

松島町73番地1  歴史民俗資料館(伊万里駅より徒歩15分)
昭和60年(1985)3月1日指定

嘉元三年(1305)蒙古合戦勲功章配分状

 大河内氏は、中世に伊万里地方を支配した松浦党の一族です。大河内家文書は、写5通をふくむ総数36枚の文書で、鎌倉時代後半から室町時代前期(南北朝時代)までの文書が大部分をしめ、室町時代末期までの文書があります。
 最も古いのは嘉元(かげん)三年(1305)四月『蒙古合戦勲功賞配分状』(もうこかっせんくんこうしょうはいぶんじょう)です。弘安(こうあん)四年(1281)の弘安の役で、元軍と戦った大河内氏に対する恩賞地(おんしょうち)の配分の書状です。この書状は類例が少なく、日本史上、大きな事象である元寇に関わる点で重要なものです。
 そのほか、正和(しょうわ)元年(1312)『津吉大輔房栄範言上状』(つよしだいすけぼうえいはんごんじょうじょう)や元徳(げんとく)二年(1330)十二月四日『成行 宗季請文』(なりゆき むねすえうけふみ)、貞和(じょうわ)六年(1350)正月十七日『足利直冬催促状』(あしかがただふゆさいそくじょう)、正平(しょうへい)十年(1355)十一月『大河内松一丸軍忠状』(おおかわちしょういちまるぐんちゅうじょう)などの貴重な文書があります。
 所領(しょりょう)や所職(しょしょく)の譲状(ゆずりじょう)あるいは、裁判などの相論文書(そうろんもんじょ)が多く、中世の所領形態を知ることができる点や、松浦党の一族、大河内氏の動向を知ることができるものとして貴重です。個人の所蔵品ですが、現在は伊万里市歴史民俗資料館に保管されています。

※見学のお問い合わせは歴史民俗資料館TEL0955-22‐7107まで。