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坂口古墳の石棺


坂口古墳の石棺
(2008年6月10日更新)
市指定重要文化財 考古資料
坂口古墳の石棺
(さがぐち こふん の せっかん)

松島町三本松154番地 城内公園(伊万里駅より徒歩15分)
昭和48年(1973)7月20日指定

坂口古墳の石棺

 坂口古墳の石棺は、昭和34年(1959)に立花(たちばな)台地から北にのびる坂口(さかぐち)丘陵の先端部、標高20m付近で見つかりました。調査後、松島町の城山公園の中に移築復元されました。
 石棺は偏平な砂岩を使用して構築されています。現状での規模は長さ158cm、幅は頭位側で62cm、足位側で48cm、深さ60cmです。
 側石(そくせき)は両小口石(りょうこぐちいし)をはさみこむ形式のもので、2枚の板石でおおっています。床には小石が敷き詰められ、内部にはベンガラ(酸化鉄の赤い顔料)が塗布されていました。副葬品(ふくそうひん)としては、長さ49cmの鉄剣(てっけん)が1点出土しました。
 また頭位側石にそって偏平な石が装飾的にならべられていました。このような例は少なく、この石棺の特色といえます。
 この石棺は4~5世紀につくられた有力者のものと思われ、伊万里地方における古墳時代の墓制(ぼせい)のうつり変わりや文化を解明する上で貴重です。