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月刊じんけんかわらばん令和4年10月号「憲法のこころ」


月刊じんけんかわらばん令和4年10月号「憲法のこころ」
(2022年11月9日更新)

    私たちは幸せになるために生まれてきました。

    日本国憲法もすべての人の幸せを保障しています。

  しかし、私たちが暮らすこの社会には、幸せを妨げる様々な生活課題が存在しています。

  人権問題もその一つであり、一日も早く解決しなければいけません。

 

  私たちの身近な人権問題をショートストーリーで紹介します。

  どうぞ、ご覧ください。

 

月刊じんけんかわらばん 令和4年10月号「憲法のこころ」

 

 昔、たくさんの人が亡くなりました。

 「自由」や「権利」がないがしろにされて戦争になってしまったからです。

 『もう二度と戦争はしません』世界の国々は約束しました。

 「世界人権宣言」です。

 

 ご存知でしょうか。

「世界人権宣言」と「日本国憲法」はどちらも、
第2次世界大戦の反省に立って描かれた「新しい平和の地図」だということを。

このことを踏まえると、日本国憲法は
「日本人権宣言」と言い換えることができるのかもしれません。

 そんな日本国憲法が持つ「平和のこころ」を紹介します。

 

 この憲法は、わたしたちと、これからの未来のために約束します。

 恐ろしい戦争はもう嫌だ。

 だから、すべての国々と平和のために力をあわせましょう。

 誰もが自由に生きていけるように。

 

 わたしたちは、大事なことはみんなで決めます。

わたしと意見が違っても、わたしと同じ意見でも、
みんなでじっくり話し合い、みんなの思いが叶うように、
みんなにとって一番幸せな方法を見つけます。

 もちろん、みんなの中には「わたし」も「あなた」も含まれています。

 

 わたしたちは生まれた時から自由です。

 誰でも自分の思うことを自由に発表できます。

 自分の好きな場所にも住めます。

自分が「いいな」と思うだれかを信じてもいいですし、
自分が興味のあることを勉強できます。

 自分の好きなことを仕事にすることもできます。

 そして、政治に参加することもできます。

 わたしたちは、みんな、自由に安心して、胸を張って生きていけます。

 

 わたしたちは平和がいつまでも続くことを望みます。

 日本だけではなく、世界の国々が平和でありますように。

 たとえ争いが起こっても、決して武器を使いません。

 わたしたちは言葉を持っています。

 言葉の力で解決します。

 戦わずに生きていく。

とても勇気のいる生き方だけど、世界の子どもたちが、
いつまでも「戦争を知らない子どもたち」のままでいてくれますように。

 

 この憲法のこころは、戦争や差別で苦しんだ人たちが、
 心から求めた自由そのものです。

 だから、わたしたちは未来に約束します。

 みんなが幸せに生きるために努力を続けることを。

 自分と同じくらい、誰かのことも大切にすることを。

 

   参考資料:

    あたらしい憲法のはなし(1947年 文部省)

    井上ひさしの子どもに伝える日本国憲法(2006年 講談社)

    やさしいことばで日本国憲法(2002年 マガジンハウス)

    人権講談師 彗星舎康之丞