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平成25年第1回定例会 市長提案理由説明について


平成25年第1回定例会 市長提案理由説明について
(2013年3月4日更新)

はじめに

 平成25年第1回定例会の開会にあたり、市政運営について所信の一端を申し述べますとともに、今議会に提案いたしました平成25年度当初予算並びにその他の議案について、その概要をご説明申し上げます。


政治信念

 平成14年4月の市長就任以来、私は、「住みたいまち伊万里 行きたいまち伊万里」を政治目標として掲げ、市民が主役の活気に満ちた地域社会の実現を目指し市政運営に邁進してまいりました。


 3期目にあたりましては、伊万里の一層の元気を目指し、尊い命と健康を守る伊万里有田共立病院の開院など地域医療の確保、あるいは、上水道第9次拡張事業や西九州自動車道など都市基盤の整備、そして、婚活や家読の取り組み、子育て支援の充実など、市民の皆様との協働により今日の伊万里市を築いてまいりました。


 市制施行60周年を来年に控え、平成25年度は私にとって市長任期3期目の総仕上げの年となることから、これまでの市政運営の実績のうえに、長い歴史に培われた伝統を守り継承しながら、未来を見据え知恵と工夫により、新しい伊万里市を創り出していくことが、私の使命であると決意を新たにしているところであります。


社会、経済情勢

 今、国際社会は、近隣諸国において指導者の交替等が相次ぎ、また、世界経済は底堅さを増しながら緩やかな回復状態が継続するとされているものの、依然、欧州債務危機の影響等により、その動向は予断を許さない状況にあります。


 国内においては、東日本大震災からの復興をはじめ国土の領有権に関する問題など大きな課題を抱えるとともに、産業の空洞化や雇用情勢の悪化が進行する中にあって、昨年12月に発足した新政権においては、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略からなる「三本の矢」により、長引く円高とデフレからの脱却による経済の再生が推し進められています。


 地方においても、頻発する集中豪雨等の異常気象や原子力発電事故等の危機管理への対応、そして、地域の活力に大きな影響を及ぼす少子高齢化や人口減少など、困難な課題が山積している状況にあります。


市政運営の基本方針

 このように、混沌とした国内外の諸情勢の中で、今後、本市が活力ある都市として持続的に発展していくためには、堅実性の中にも確かな成長力を蓄えながら、少子高齢化への対応や財政の健全化など直面する政策課題に対応した市政運営に取り組む必要があります。


 このため、私は、市民の皆様が郷土に夢と誇りを持ち、豊かさを実感し安心して暮らすことができる伊万里市の創造を基軸として、市政の発展に全力を傾注していく覚悟であります。


主要な施策

 政策の推進にあたりましては、総合計画に定めた将来都市像である「活力あふれ ひとが輝く 安らぎのまち 伊万里」の実現を目指し、重点的な事業の展開に努めてまいります。


 第一に、安全と安心の確保であります。


 国においては、原子力発電施設から30キロ圏を原子力災害が発生した場合に対策を重点的に実施するための区域(UPZ)に設定し、本市は市域のほぼ全域が含まれることから、防災行政無線や避難道路の整備などの原子力防災対策に取り組むため、電源立地地域対策交付金等の充実を働きかけてまいります。


 また、消防体制の充実強化を図るため平成26年度に予定している有田町との消防広域化にあわせ、デジタル化に対応した消防救急無線や通信指令システムの整備を行い、通信の機密性確保や迅速で効率的な消防救急活動の展開を図るほか、災害時における自主的で円滑な避難を促すため引き続き住民自らの手による防災マップ作成の全市的な取り組みを進めます。


 さらに、依然として進行している少子化に対応するため、子どもや子育て家庭の状況など子育てに関するニーズの把握に努め、保育サービスの事業量や提供体制等を具体的に盛り込んだ、子ども・子育て支援事業計画の策定を進めます。


 県西部4市5町で整備を行う広域ごみ処理施設については、平成27年度の完成に向け、処理施設本体の建設工事や関連道路の改良工事等に取り組むとともに、地元松浦町の地域振興に向けた事業について協議を進めます。


 第二に、将来に向けたひとづくりであります。


 読書を通して家族のきずなを深める家読については、九州で初めてとなる家読の集いを開催し、事例発表やパネルディスカッションにより九州各県の自治体や公共図書館など参加者相互の情報交換や交流を図るとともに、市民の皆様へのさらなる普及に努めます。


 また、未来の伊万里を担う子どもの教育環境の充実を図るため、二里小学校において、平成26年度の供用開始を目指し、新校舎の建築や耐震補強等に取り組みます。


 さらに、友好交流都市である中国・大連市へ市民訪問団を派遣し、人的交流のさらなる拡大を図るとともに、ふるさと創生人材育成基金を活用し、地域づくりの担い手として、広い視野を持つ次代を創る人材の育成に努めます。


 第三に、活力あるまちづくりであります。


 北部九州における国際物流の拠点港である伊万里港については、七ツ島地区において、大型化するコンテナ船への対応として、本年4月に念願の水深13メートル岸壁とガントリークレーンが供用開始されることから、コンテナで輸出する荷主に対する助成制度を佐賀県とともに創設し、取扱貨物量の増加を図ってまいります。


 さらに、伊万里港における物流の効率化を図るため、伊万里湾大橋の完全4車線化や臨港道路七ツ島線の早期完成を促進するほか、福岡都市圏との交流のための交通網として、平成26年度に市内への開通が予定されている西九州自動車道をはじめ、県道伊万里有田線(セラミックロード)や都市計画道路大坪木須線の整備を促進します。


 交流人口の拡大を図るための観光戦略については、新たに会員制による伊万里ファンクラブを創設し、伊万里ブランドとして名高い伊万里焼や伊万里牛をはじめ四季を通じた特産品を配送するなど、全国に向けた本市の魅力に関する情報発信に努めます。


 また、新たな地域の活性化の取り組みとして、市内高校野球部の甲子園出場を支援するため、政策経営部内に新たに担当部署を設置し市民参加型の甲子園プロジェクトに取り組むとともに、市外の高校生や大学生等の学生スポーツ団体が市内で合宿を行う場合に、宿泊費補助や施設利用料の減免等を行う助成制度を新たに創設します。


当初予算編成の考え方

 以上、主要な施策についてご説明申し上げましたが、国の経済対策による地域経済の回復に大きな期待が寄せられるなかで、地域経済の活性化と雇用確保のための新たな交付金等を最大限活用し事業を展開してまいりますが、国において地方交付税の削減が進められるとともに、扶助費等の義務的経費の増大が見込まれるなど、本市の財政運営は依然厳しい状況にあります。


 このため、平成25年度の予算編成にあたりましては、第3次財政基盤安定化計画の着実な実施により経費縮減と歳入確保を図るとともに、生活環境や教育環境の整備に重点的に投資するなど、限られた財源の中で事業の緊急性と効率性に配慮した予算編成に努めました。


 この結果、平成25年度当初予算の規模は、


   一般会計 223億5,600万円


   特別会計 157億9,527万6千円


   企業会計  48億5,605万5千円 といたしております。


予算の主な内容

 以下、今回提案いたしました予算の主な内容について、重複を避けながら、総合計画で定めたまちづくりの目標に沿ってご説明いたします。


 はじめに、安心で健やかな暮らしづくりについて申し上げます。


 地域福祉の充実については、子育てや介護など地域における身近な福祉ニーズの把握や相談等を行う民生委員・児童委員の活動を支援するとともに、社会福祉協議会と連携しボランティア等の市民の福祉活動への参画を促進するなど市民の福祉への意識の高揚を図ります。


 高齢者支援の充実については、生活や介護サービスにおける課題等について高齢者のニーズを的確に把握するなど、高齢者福祉計画および介護保険事業計画の改定を進めます。


 また、健康増進や介護予防に関する相談へ対応するとともに、必要に応じた介護保険サービスを提供するほか、ひとり暮らしの高齢者の不安を解消するため緊急通報システム機器等の設置に取り組みます。


 さらに、高齢者の生きがいづくりとして、老人クラブやシルバー人材センターの活動を支援します。


 障害者支援の充実については、障害のある人の自立のための職業訓練の支援や介護給付など障害福祉サービスの提供に努めるほか、障害のある児童への集団生活や生活能力向上のための訓練や指導を行うとともに、身体に障害を有している児童等が将来自立して生活するために必要な手術等の医療費に対し新たに支援を行います。


 子育て支援の充実については、児童手当の給付や子どもの医療費助成に加え、新たに未熟児の入院等に要する医療費の給付を行うなど、子育て家庭の経済的負担の軽減を図ります。


 また、留守家庭児童クラブにおいて児童の安全な生活の場等の提供と健全な育成を図るとともに、一時預かりや延長保育、病後児保育等の多様な保育ニーズへの対応に努め、保護者の子育てと仕事の両立を支援します。


 さらに、独身の方の結婚活動を支援するため、専門の相談員を配置するほか、近隣自治体と連携し出会いの場の提供等に努めます。


 保健活動の推進については、子宮頸がんをはじめ、ヒブや小児用肺炎球菌のワクチン接種を定期予防接種に加えるなど感染症の予防に努めます。


 また、各種健康診査や保健指導により、疾病の早期発見と早期治療につなげるとともに、食生活改善推進員による食を通した健康づくりを推進するなど若年期からの生活習慣病の予防を図るほか、人間ドックや脳ドックの受診への支援を後期高齢者へ拡大します。


 さらに、妊婦や乳幼児の健康診査をはじめ、新たに訪問指導員を配置し、未熟児のいる家庭を訪問し育児に関する相談や情報の提供を行うなど、育児不安の軽減と乳幼児の健やかな成長を促進します。


 医療体制の充実については、休日・夜間急患医療センターをはじめ、病院群輪番制や在宅当番医制の運営により休日等の医療体制の確保を図るとともに、病院群輪番制に取り組む病院における医療機器の整備を支援します。


 また、国民健康保険については、レセプト点検等による医療費の適正化や国民健康保険税の収納対策の強化により財源を確保するなど健全な運営に努めます。


 二つ目に、創造的で心豊かなひとづくりについて申し上げます。


 生涯学習の推進については、各町公民館等を拠点として伊万里の歴史や伝統を学ぶ伊万里学など地域の文化づくり活動を促進し、地域を担う人材の養成に努めるとともに、図書館においては、市民に豊かな情報を提供するため図書の充実を図るほか、読書を通して親子が触れ合うブックスタートを推進するなど、幅広い世代への学習機会の提供に努めます。


 青少年の健全育成の推進については、いじめや不登校などの悩みを抱える青少年や保護者からの相談に対応するほか、関係団体等との連携により、サマーキャンプや野性への挑戦などの体験活動の充実に努めます。


 また、各町公民館を拠点とした放課後子ども教室において、休日や放課後における子どもの安全な活動の場を確保するとともに、スポーツや文化活動等を通して大人と子どもの交流を促進し、子どもの健全な育成を図ります。


 学校教育の推進については、児童生徒の確かな学力の定着を図るため教職員の指導力の向上に努めるほか、いじめや保健室登校など心理的負担を抱える児童や保護者等の相談へ対応するためスクールカウンセラーを配置するとともに、障害のある児童生徒の学校生活を支援するなど教育環境の充実を図ります。


 また、学校適応指導教室において学習や体験活動を通して不登校の児童生徒の学校生活への復帰意欲の向上に取り組むほか、少子化の影響により児童生徒数が減少する中で適正な学校規模について検討を進めてまいります。


 スポーツの振興については、県民体育大会が本市を会場の一つとして開催されることから競技用の備品等を整備するとともに、県民体育大会に出場する選手の強化を支援するほか、市内一周駅伝など各種競技スポーツ大会の開催をはじめ、体育協会や競技団体等の活動を支援するなど競技力の向上を図ります。


 また、地域に根ざしたスポーツ活動の定着のため、地域におけるスポーツ指導者の育成を図るとともに、子どもから高齢者まで気軽に楽しむことができるニュースポーツの普及を推進するほか、グラウンド・ゴルフやウォーキング等の大会を開催するなど、スポーツに親しむ機会の提供に努めます。


 人権教育と啓発の推進については、人権講座や講演会等を開催し人権に関する正しい理解を深めるほか、高校生等との連携により人権フォーラムを開催するとともに、新たに保育園児や保護者を対象とした啓発活動に取り組むなど、市民の人権意識の高揚と子どもたちの豊かな人権感覚を育みます。


 文化活動の推進については、市民が気軽に文化芸術に触れ、活動する機会と発表の場として市民音楽祭や美術展などを開催するとともに、カルチャー入門講座を開講します。


 また、大連市からの公務研修生による中国語教室の開催や市民との交流機会を提供するなど国際交流の推進を図ります。


 文化財の保護と活用については、大川内山を形づくる史跡や町並みを将来に継承するための計画を市民との協働により策定するとともに、市内各地に点在し史料価値を有する窯跡へのパトロールや警告看板の設置などの保護活動に取り組むほか、地域の貴重な民俗芸能等の保存活動を支援します。


 また、文化財の展示や企画展を開催するなど、郷土の歴史や文化に触れる機会の創出に努めます。


 三つ目に、活気あふれる産業づくりについて申し上げます。


 農業の振興については、農業者に対する所得補償制度の活用により経営の安定化を図るとともに、農業用機械や施設の整備に対する支援を行い、水稲をはじめ、野菜や果樹など園芸作物の生産性向上と産地競争力の強化に取り組みます。


 また、伊万里牛の生産振興を図るため、関係団体と連携し、販路拡大などに取り組むほか、死亡獣畜の搬送に対する支援を行います。


 さらに、農作物に深刻な被害をもたらす有害鳥獣への対策として、新たに冬季のイノシシの捕獲についても対策を行うなど年間を通じた駆除に取り組むとともに、農地の保全や農村環境の維持改善に地域が一体となって取り組む活動を支援するほか、本市の東部地区において、中山間地域の特性を踏まえた農業の展開を促進するための総合的な整備計画の策定に着手します。


 林業の振興については、林道烏帽子岳線の用地取得や既設林道の補修に取り組むとともに、間伐材の搬出への支援を行うなど、森林の適正な管理を図ります。


 また、間伐材の有効利用を促進するため、切り捨て間伐材を収集し、木質バイオマス発電の燃料となる木材チップに加工する事業者の設備投資を支援します。


 水産業の振興については、波多津漁港において、佐賀玄海漁業協同組合が行う旧給油タンクの解体や油倉庫の改築等を支援するとともに、老朽化した施設等の補修に取り組みます。


 工業の振興については、新たな企業の誘致や雇用の拡大に向け、七ツ島工業団地や遊休地への積極的な立地勧奨を行うとともに、工業用水の安定的な供給を図るため、長浜浄水場において中央監視制御設備の更新を行います。


 また、地場産業の振興を図るため、中小企業の経営安定化への支援を行うとともに、伝統産業である窯業については、技術の継承や後継者の育成に取り組みます。


 さらに、厳しい雇用情勢が続く中、県の基金事業の活用により教育や福祉、観光分野などにおいて雇用の創出を図るとともに、ハローワークなどの関係機関と連携し、新卒高校生や大学生等の就職活動を支援します。


 商業の振興については、中心市街地における集客と情報発信の拠点施設である「伊萬里まちなか一番館」の運営を支援し、まちなかの賑わい創出を図るとともに、伊万里商工会議所など関係団体との連携により、商店街における集客に取り組みます。


 観光の振興については、伊万里の魅力を映像で伝えるDVDをはじめ、観光パンフレットやポスターを作成し、情報発信を強化するとともに、福岡都市圏等において、商業施設やホテル等との共催により、伊万里焼や伊万里牛をはじめとする特産品のPR活動を展開します。


 また、どっちゃん祭りや秋祭りなどのイベントを開催するほか、グリーン・ツーリズムの取り組みとして、焼き物や農水産物など本市の豊富な観光資源を生かした体験型観光の商品化を目指すとともに、民泊に取り組む人材の発掘と育成に取り組むなど、交流人口の拡大を図ります。


 貿易の振興については、伊万里港と集荷区域が競合する近隣港との貨物取扱競争が激化する中、岸壁や施設の整備により伊万里港の港湾機能が大幅に向上することから、さらなる利用促進を図るため、集荷活動や新規航路の開拓など行政と民間が一体となったポートセールス活動を展開します。


四つ目に、安全で快適な地域づくりについて申し上げます。


 道路・交通体系の整備については、市民生活における交通の円滑化を図るため、都市計画道路陣内白野線の全線開通に向け計画的な事業の進捗を図るとともに、地域の生活道路である市道の改良や補修を行うほか、橋りょうの適正な維持管理を行うための長寿命化修繕計画の策定に取り組みます。


 また、地域の移動手段を確保するため、松浦鉄道の施設整備に対する支援を行うほか、コミュニティバスであるいまりんバスの運行に取り組むとともに、東山代元気バスの運行を支援します。


 上水道の整備については、より高品質な水道水を供給するため、有田川浄水場において膜ろ過方式の導入による浄水施設の更新に着手します。


 また、大坪町屋敷野地区と南波多町大野岳地区において、配水施設の整備を完了するほか、波多津簡易水道と木場簡易水道においては給水区域の拡張に取り組み、水道未普及地域の解消に努めます。


 居住空間の整備については、空き家等の所有者などに対し適正な管理を促すため、除却等も含めた対策を講じるとともに、近隣の4市4町で構成する協議会において、情報の共有などを図ってまいります。


 また、市が保有する公共施設の耐震診断や市営住宅の改修を実施するほか、一般住宅のリフォームや耐震診断に対する支援を行い、安全で快適な住環境の整備を図ります。


 下水道等の整備については、二里町中里地区において汚水管渠の整備を進めるとともに、公共下水道や農業集落排水事業における水洗化率等の向上を図るほか、汚水の集合処理ができない区域においては浄化槽の設置を支援するなど、公共用水域の水質保全と快適な生活環境の確保に努めます。


 また、松島搦地区における浸水被害対策として、ポンプ場の建設に着手します。


 ごみの減量化と廃棄物の適正な処理については、地域における資源ごみ回収運動の取り組みへの支援を行うとともに、分別回収の周知など市民のリサイクル意識を高め、ごみの減量化を図るほか、環境センターにおいては、焼却設備等の補修工事を行うなど適切な維持管理に努めます。


 環境保全活動の推進については、水質や大気の調査を定期的に行うとともに、市民との協働による市民大清掃や伊万里湾岸清掃をはじめ、不法投棄監視のための巡回を実施するなど生活環境の向上に取り組みます。


 消防・救急体制の充実については、消防の広域化に向け、市民への迅速で効果的な情報発信や事務の効率化を図るためのシステム整備を行います。


 また、救急救命士の養成や消防職員の専門的技能の向上に努めるほか、消防用ホース等の消防資機材の計画的な整備を進めるとともに、非常備消防においては老朽化した小型動力ポンプを更新します。


 防災の推進については、地域において防災の中心的役割を担う地区防災委員の研修や情報伝達訓練を実施するなど、地域の防災力向上に努めるほか、家屋背後の急傾斜地やがけ地の崩壊の未然防止を図るとともに、煤屋川の改修により家屋や農地への浸水対策を進めます。


 交通安全対策の推進については、全国的な問題となっている飲酒運転撲滅に向けた市民大会を開催し、飲酒運転の悪質性や危険性に関する市民意識を高めるほか、通学路における歩道の段差解消や点字ブロックの設置などのバリアフリー化をはじめ、ガードレールやカーブミラー等の交通安全施設の整備に努めます。


 防犯活動の推進については、地域における防犯灯の設置を支援し夜間の安全確保を図るとともに、契約トラブルや多重債務など複雑、多様化する相談内容に対応するため各種専門相談員を配置します。

 

 五つ目に、自立と協働のまちづくりについて申し上げます。

 

 適正な情報公開と広報広聴の充実については、行政への市民の関心を高めるため、広報紙やホームページ等を用いた的確で迅速な行政情報の提供に努めます。

 

 また、重要な施策等の決定におけるパブリックコメントの実施や伊万里っ子ポストによる提案に加え、市民の皆様とのまちづくりに関する意見交換の場として各町において「市長出前まちづくり座談会」を開催するなど、市民の声の市政への反映に努めます。


 市民と行政との協働については、地域における課題の解決や地域の特性を生かした特産品等の開発による活性化など、各町で主体的に取り組まれているまちづくり活動を促進するとともに、市民活動団体等が自ら企画し実行する事業の支援に努めます。


 まちづくりの担い手の育成については、市民活動団体の活動の活性化を図るとともに、拠点となる市民活動支援センターの利用を促進します。


 男女協働参画社会の形成については、男女協働参画基本計画・DV被害者支援基本計画に基づき、総合的な施策の展開を図るとともに、いまりプラザとの連携により啓発活動を推進するほか、女性の自立に関する専門相談員を配置し、配偶者等の暴力をはじめ家庭や子育てなど女性が抱える問題等の解決に向けた支援に取り組みます。


 効率的な行財政の運営については、平成26年度を初年度とし5年間の市政運営の中期的な指針となる第5次伊万里市総合計画の後期基本計画を策定するほか、建設から長期間が経過し老朽化が進む市の公共施設の効率的な維持管理をはじめ、施設の建替えや改修など長寿命化を図るための計画を策定します。

 

 また、固定資産税の公平で適正な課税を行うため、すべての家屋と課税台帳を照合する全棟実地調査を行うとともに、土地の一筆ごとに所有者や面積等を確定する地籍調査に引き続き取り組みます。


 自立した行政経営の確立については、地方分権改革をはじめ様々な行政需要に的確に対応できる企画立案能力を備えた職員の育成に努めます。


 また、行財政改革への積極的かつ継続的な取り組みを進めるとともに、財源や人材など限られた経営資源の効果的な活用により真に必要な施策への集中的な投資を行い、市民満足度のさらなる向上に努めてまいります。


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市長提案理由説明(260KB)(PDF文書)